ショパンのワルツ第9番《別れのワルツ》変イ長調 Op. 69-1を、第11小節のみではありますが、
エキエル版(ナショナル・エディション)に掲載されている7つのヴァリアントの解説です。
ヴァリアント 1 “最古のヴァージョン”
原稿は失われ、コピーのみが存在します。
ヴァリアント 2 消されたヴァリアント
“前のヴァージョン” の表記方法から、ショパンが元々そこに書かれていたヴァリアント2を下記のヴァリアント4に変更したと推測できるそうです。
このヴァリアント2は、どのヴァージョンの楽譜にも採用されていません。
エキエル版別紙の解説付録にその存在のみ解説されています。
ヴァリアント 3 “フォンタナ校訂ヴァージョン”
フォンタナが考えた第11小節。
ヴァリアント 4 “前のヴァージョン”
マリア・ヴォジンスカのために書かれた原稿のヴァリアントです。
ヴァリアント 5 “前のヴァージョン”の(ossia)
ヴァリアント4のossiaです。
“フォンタナ校訂ヴァージョン”は、第27小節で採用しています。
第11小節をヴァリアント4、第27小節をヴァリアント5で演奏されるピアニストもおられます。
ヴァリアント 6 “後のヴァージョン”
ショパンの弟子に捧げられた原稿のヴァリアントです。
ヴァリアント 7
“フォンタナ校訂ヴァージョン”は、第123小節で採用しています。
フォンタナの考えではなく、おそらく本物(ショパンによるもの)であろう、と、エキエル版の解説にあります。
“後のヴァージョン”の楽譜にも、ページの下にヴァリアントとして掲載されています。
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